Dissertation
Travel / 旅
小さい頃、みんなどこの国の人も遊んだ「伝言ゲーム」。先生がメッセージを出して、一人ずつそのメッセージを伝えていく。最後に伝え聞いた子がそのメッセージを発表すると、それは全然違ったものになっている。一人一人のフィルターを通ることで起こる変化が、そこがとても面白かった。
Category: | Philosophy |
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Date: | 2013.08.28 |
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Tags: | #fw13 #travel #visvim #旅 |
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なぜ旅をするのか?
小さい頃、みんなどこの国の人も遊んだ「伝言ゲーム」。先生がメッセージを出して、一人ずつそのメッセージを伝えていく。最後に伝え聞いた子がそのメッセージを発表すると、それは全然違ったものになっている。一人一人のフィルターを通ることで起こる変化が、そこがとても面白かった。
いまは世界中どこにいても、オンタイムであらゆる情報を受け取ることができます。それはアドバンテージではあるけれど、モノが変化していく、成長していくプロセスにとってはどうでしょう。
たとえば昔の浮世絵や古伊万里は、途中多くの人を介し、長い時間をかけて日本からヨーロッパへ伝わっていきました。そしてそれを見聞きした人たちによって複製されたり、それがインスピレーションとなって新しいモノが作られました。モノは「人」や「時間」というフィルターをかけることで変化し成長していきます。
旅をすること。自分が実際に原産地や工場へ足をはこび、生産者と話をして、モノを作るあらゆる工程で直接フィルターをかけていく。そこに自分のキャラクターをレイヤーとして入れていく。そういう作業が、昔のモノの成長する過程にあった"人"や"時間"の代わりとなり、新しい個性を持ったモノが生まれてくると考えています。そしてそれが、旅をするモチベーションになっています。
Dissertation on a man with no country Vol.2
visvim Fall and Winter 2013