Dissertation
Utility Wear / ユーティリティ・ウェア
「機能的であること」はいつもモノ作りの中心にある大切なコンセプトです。過酷な環境下で使用されることの多いアウトドア製品では、特に重要視される性質と言えます。
Category: | Products |
---|
Date: | 2024.06.26 |
---|
Tags: | #productIntrospection #utilitywear #visvim |
---|

左はムラのある綿糸を使用して織られたギャバジン。右は細番手の綿糸を高密度に織り上げたオックス地にダメージ加工を施したもの。
時間を経ても劣化しない機能、時間を経て深まる表情
「機能的であること」はいつもモノ作りの中心にある大切なコンセプトです。過酷な環境下で使用されることの多いアウトドア製品では、特に重要視される性質と言えます。防水透湿素材がラミネートされたプロダクトに出会ったのは10代の頃。当時、アウトドアグッズに興味があって、マウンテンパーカやスノーウェアなど、明確な理由があって作られたものにとても惹かれていました。その高い機能性や快適な着心地は実体験としてよく知っています。この素材のもう一つの大きな魅力が、タイムレスな素材であるということ。しっかりと手入れをすることで、その特性は長い年月を経ても変わらず高いパフォーマンスを保ち続けます。
一方で、長い年月を経て美しく表情を変える素材の探求も続けています。天然繊維を紡ぎ、不均一な凹凸を持つように織り上げた生地など、使い込むほどに個性的なキャラクターを持つ素材と、先に述べたような高い機能性を保ち続ける素材を組み合わせて新しいものを作る。10年、20年先、こうして作られたプロダクトがどのような変化をとげているか、とても楽しみです。


防水透湿素材をラミネートした製品の多くはナイロン製。こうした天然繊維の素材に取り入れることは珍しい。