Dissertation
Mawata / 真綿
真綿とは蚕の繭から取れる繊維で、いわゆる「絹=シルク」と同じ種類のものです。「綿」だから「木綿=コットン」を思い浮かべる人もいるかもしれません。シルクは繭から紡いだ生糸で作られた織物ですが、真綿とはその繭を煮た上で引き伸ばし、重ねて綿にしたもの。シルク同様、強くて軽く、高い保温性があり、古くから防寒具に用いられてきました。襦袢などに入れて着物の下に着ることも多かったようです。
Category: | Material |
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Date: | 2016.09.27 |
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Tags: | #mawata #visvim #真綿 |
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真綿とは蚕の繭から取れる繊維で、いわゆる「絹=シルク」と同じ種類のものです。「綿」だから「木綿=コットン」を思い浮かべる人もいるかもしれません。シルクは繭から紡いだ生糸で作られた織物ですが、真綿とはその繭を煮た上で引き伸ばし、重ねて綿にしたもの。シルク同様、強くて軽く、高い保温性があり、古くから防寒具に用いられてきました。襦袢などに入れて着物の下に着ることも多かったようです。
日本では江戸時代に養蚕技術の開発が進み、開国後は生糸が主要な輸出品となったので、かつては多くの農村で蚕が飼われ、真綿作りが盛んでしたが、戦後は新素材の登場もあり衰退してしまいました。何時間も煮込んだ繭を一個ずつほぐして袋真綿を作り、薄く均一に引き伸ばして大量に重ねていく作業は熟練の技術ですが、今や国内には職人さんがとても少なくなっているそうです。
細い繊維が重なってできた空気の層が熱を保持してくれる真綿を、現代的な洋服に取り入れられないかと、今シーズン、アウターウェアを作りました。これが実際驚くほど暖かい。軽くてしなやかで、またダウンよりもかさばらないので綺麗なドレープも出ます。真綿は蚕が口から吐き出す1本の糸であり、途中で糸が切れていないので、柔らかいのにとても強い。昔から人々は、こうした自然界の生き物が持つ驚異的な力を利用してきました。その文化と技術を、改めて見直してみたいと思っています。